測定器制御に必須のIOライブラリをインストールする方法を紹介していきます。
KeysightのIOライブラリだからと言って、Keysightの測定器しか制御が出来ないということはありません。
あくまでも使用するソフト類がKeysight製というだけで、他社製の測定器にも使用が可能です。
(Keysight独自のサービスは使用ができないものもあります)
KeysightのIOライブラリは比較的最近もアップデートがされており、サービスが充実しているため特段理由がない限りはこちらのライブラリを使用することをお勧めします。
Keysight IOライブラリとは何か?
Keysight IOライブラリとは何か、簡単に一言でいうと測定器制御に必要なソフト類の詰め合わせパックです。
また正式名称は「Keysight IO Libraries Suite」となります。Keysight IO Libraries Suiteには下記のものが含まれています。
- 測定器との接続確認や、デバッグツールなどのユーティリティプログラム
- Connection Expert、IO Monitor
- Keysight社製インターフェースのデバイスドライバ
- USB測定器用のデバイスドライバ、GPIBインターフェースのデバイスドライバ等
- プログラム開発環境から呼び出す制御ライブラリ
- VISA、SICL、VISA-COMなどのライブラリ
インストールするために準備するもの
オンライン環境でインストールしたい場合はパソコンは1台で問題無くUSBも必要ありません。
必要な部分のみを読み飛ばしながらご確認ください。
パソコン
- オンライン環境のパソコン(ライブラリデータをインターネットからDLするためのパソコン)
- 数量:1台
- オンライン環境パソコンはインターネットに接続出来るものであれば指定は特にありません。
- オフライン環境のパソコン(ライブラリデータをインストールする対象のパソコン)
- 数量:1台
- オフライン環境パソコンはどんなバージョンでも問題はありませんが、当該記事ではWindows11での紹介をしていきます。
パソコン周辺機器
- USBメモリ
- 数量:1台
- ライブラリデータ(5.0GB程度)を保存する必要があります。
8.0GB以上の容量の多いものが望ましいです。
Keysight IOライブラリをダウンロード
ファイルをダウンロードする
こちらのリンクからKeysight公式HPのダウンロードページにアクセスが出来ます。
サイトを少し下にスクロールしたところに下記赤枠のような表記があります。
お使いのパソコンのバージョンに合わせて何れかを選択してください。
- 最新版のインストーラを選んだ場合(Windows10以上)はこのまま次の手順へ
- 以前のバージョンをインストールしたい場合(Windows10より前)はこちらの手順へ
Keysight IOライブラリ 最新バージョン
ダウンロードリンクを表示する。
Keysight IOライブラリ 旧バージョン
ダウンロードリンクを表示する
こちらの記事では、STEP1の画像の上から3つ目を選択して進めていきます。
Windows7、Windows8、Windows10で使用ができるバージョンとなります。
ダウンロードボタンをクリックした後
フォームの入力
- オフライン環境のパソコンにインストールしたい場合はこのまま次の手順へ
- オンライン環境で直接このままパソコンにインストールしたい場合はこちらの手順へ
Keysight IOライブラリのインストーラをUSBへ移す
多くのUSBはフォーマット形式がFAT32に設定がされていますが、FAT32では4GB以上のファイルは保存が出来ません。
したがってフォーマット形式を確認し、異なればUSBのフォーマット形式を変更する必要があります。
フォーマット形式 | 特徴 |
FAT32 | 殆どのOSで読み書きが可能であるが、ファイルサイズは4GBまでの制限がある。 |
exFAT | 殆どのOSで読み書きが可能であり、ファイルサイズの制限は無い。 |
NTFS | Windows7以降で読み書きが可能となり、Macは読み出しのみ可能。 ファイルサイズの制限は無い。 |
フォーマットを行うとUSBに保存されているデータは初期化がされます。データが保管されている場合は必ずデータを移してからフォーマットを実施ください。
USBのフォーマット形式を確認
Keysight IOライブラリのインストール
ISOファイルのマウント
(例:IOLibSuite_18_3_29517.exe)
最後に
お疲れさまでした。今回はKeysight IOライブラリのインストール方法を紹介させて頂きました。
ライブラリをインストールするだけでも簡易的な測定器制御ができるので、まだ測定器制御をされたことが無い方は、是非お試しください!